基礎体温がバラバラな方と漢方|薬剤師が5タイプで見立てる整え方

基礎体温がバラバラな方と漢方|薬剤師が5タイプで見立てる整え方

基礎体温がバラバラな方と漢方|薬剤師が5タイプで見立てる整え方

基礎体温をつけながらノートに記録する30代女性の朝の養生風景

「基礎体温をつけ始めたけれど、グラフがジグザグで二相に分かれない」「高温期が10日ももたない」「低温期も高温期もずっと低い」——妊活中の方やPMSがつらい30〜50代女性のご相談で本当に多く伺うお声です。当薬局では、基礎体温の乱れを「数字の問題」ではなく「体質のサイン」として5つの方向性で見立てます。LINE友だち追加で5,000円分のクーポンを進呈しております。初回のご相談は無料、薬剤師歴45年の店主が60分かけてお話を伺います。

監修:柳澤 謙行(やなざわ けんこう)/銀座漢方天風堂薬局 薬剤師
薬剤師歴45年。延べ1万件以上の漢方相談実績をもとに、お一人おひとりの体質に合わせた煎じ薬の見立てを行っています。

この記事でわかること

  • 基礎体温の乱れが「気・血・水のめぐり」のサインである理由
  • 腎陽虚・腎陰虚・肝鬱気滞・気血両虚・瘀血の5タイプ別セルフチェック
  • タイプ別の代表処方と養生(食材・生活習慣)
  • 基礎体温の裏に隠れている「本当の体質」と整え方の方向性

基礎体温の「きれいなグラフ」とはどんな形か

基礎体温はそもそも、女性ホルモンの分泌リズムを映す鏡です。きれいに整っているグラフは、おおむね次のような形を取ります。

低温期:おおむね36.0〜36.3度。月経終わりから排卵まで14日ほど安定して低い。

排卵:1日ほどで低温期から高温期へ「ガクッと」移行する。

高温期:おおむね36.7〜37.0度。低温期との差が0.3〜0.5度。これが12〜14日続く。

月経:高温期の終わりに体温が下がり、月経が始まる。

カウンターでお話を伺っていると、この「きれいな二相性」を保てている方は、実はそれほど多くないと感じます。多くの方が、どこかにズレを抱えていらっしゃいます。

なぜ基礎体温がバラバラになるのか

腎・肝・脾の月経周期リレーを表す漢方生薬(地黄・山茱萸・柴胡・芍薬・人参)の静物画

「基礎体温が乱れるのは、自分の管理が悪いから」と感じていらっしゃる方は本当に多いです。実は、基礎体温の乱れは「測り方の問題」ではなく、体の内側で起きている「気と血と水のめぐり方」の乱れを反映しています。

中医学では、月経周期は腎・肝・脾の3つの臓器のリレーで支えられていると捉えます。

:低温期の卵胞を育てる土台。腎のエネルギーが弱いと低温期が安定せず、高温期も上がりにくい。

:気と血のめぐりを司る。肝が滞ると、ストレスで体温がジグザグになる。

:気と血を生み出す工場。脾が弱ると、高温期に体温が上がりきらない。

つまり基礎体温の乱れは「ホルモンの数値」だけでなく、体の土台がどの方向に偏っているかを教えてくれるサインです。

あなたの基礎体温タイプは?5タイプ別セルフチェック

基礎体温5タイプ別代表生薬(腎陽虚・腎陰虚・肝鬱気滞・気血両虚・瘀血)

ご相談票を304件並べて分析したところ(2026年5月時点・当薬局調べ)、基礎体温のご相談に来られる30〜50代女性の体質は、大きく5つの方向性に分かれていました。ご自身のグラフと近いものをチェックしてみてください。

タイプ よくお伺いするお声・特徴
① 腎陽虚
(全体的に低い型)
□ 低温期も高温期もずっと低い □ 芯から冷えていて、足腰が冷たい □ 朝起きるのがつらい □ 月経が遅れがち、量が少ない
② 腎陰虚
(高温期上がりすぎ型)
□ 高温期に37度を超えてしまう □ 寝汗をかく・夜中ののぼせ □ 口や喉が乾く □ 月経周期が短くなりがち(24日以下)
③ 肝鬱気滞
(ジグザグ型)
□ グラフがガタガタ・ジグザグ □ ストレスを感じやすい □ 胸が張る・ため息が増える □ PMSが強く、生理周期が安定しない
④ 気血両虚
(高温期上がらない型)
□ 高温期に36.5度までも上がらない □ 高温期が10日続かない □ 顔色が悪く、めまい・立ちくらみ □ 月経の量が少ない・周期が長い
⑤ 瘀血
(移行が緩慢な型)
□ 低温期と高温期の移行に3日以上かかる □ 月経痛が強い・経血に塊が出る □ 月経前にイライラ・頭痛 □ 舌が紫っぽい・舌裏の静脈が太い

ご相談では、お一人で2〜3タイプを抱えていらっしゃるケースが珍しくありません。たとえば腎陽虚と気血両虚を併発している方は、低温期も高温期もずっと低く、高温期も短いというグラフになりやすいのです。複数の体質が重なっているとき、煎じ薬で「あなたの一剤」を仕立てる意味が出てきます。

タイプ別の見立てと代表処方

① 腎陽虚タイプ — 全体的に体温が低い方

基礎体温のグラフ全体が低位で、低温期36度未満・高温期36.5度に届かない方は、芯から温める力(腎陽)が弱っているサインです。妊活中の方で、月経が35日以上空いてしまう・量が少ないという方に多い体質です。

当薬局のご相談では、当帰芍薬散・温経湯・八味地黄丸・参茸補腎丸などの方向で、冷えの強さや月経の状況に合わせて見立てていくことが多くなります。

② 腎陰虚タイプ — 高温期に上がりすぎる方

高温期に体温が37度を超えてしまう、寝汗をかく、夜中にのぼせるという方は、体の潤い(陰)が不足して虚熱が上がっている見立てです。月経周期が短くなりがち(24日以下)の方に多い特徴です。

当薬局では、知柏地黄丸・二至丸・天王補心丹などを、ほてりや寝汗の度合いに合わせて見立てていきます。

③ 肝鬱気滞タイプ — グラフがジグザグの方

基礎体温のグラフがガタガタで、ストレスの強い週には特に乱れるという方は、気のめぐりが滞った肝鬱気滞のサインです。PMSが強い・生理周期が安定しない・胸の張り・ため息が多いという特徴を併せ持つ方が多いです。

当薬局のご相談では、加味逍遙散や逍遙散の方向で、ストレスの強さと月経の状況に合わせて見立てていきます。気のめぐりがふっとゆるむと、来月のグラフが少し滑らかになることも多いです。

④ 気血両虚タイプ — 高温期が上がらない方

高温期に36.5度までも上がらない、上がっても10日続かないという方は、気と血が同時に不足している見立てです。顔色が悪い・めまい・立ちくらみ・疲れやすいなどの特徴を併せ持つ方が多くなります。

当薬局では、十全大補湯・人参養栄湯・帰脾湯などを、お話を伺いながら見立てていきます。妊活中の方は、この体質の整えが土台になることも多いです。

⑤ 瘀血タイプ — 移行が緩慢な方

低温期から高温期への移行に3日以上かかる、月経痛が強く経血に暗い色の塊が出るという方は、血のめぐりが滞った瘀血の見立てです。舌が紫がかっている・舌裏の静脈が太いという身体のサインを併せ持つ方も多いです。

当薬局では、桂枝茯苓丸・桃核承気湯・温経湯などを、月経の状況や体の冷えに合わせて見立てていきます。

基礎体温を整える養生キッチン

基礎体温を整える養生キッチン:なつめ・くこ・黒ごま・くるみ・しょうが

明日から試していただける養生をタイプ別にまとめました。一度にすべてやる必要はありません。ご自身のタイプに近いものから、ひとつだけ取り入れてみてください。

タイプ おすすめの食材・生活習慣
① 腎陽虚 羊肉・くるみ・黒豆・くこの実・シナモン・しょうが。下半身を冷やさない(特に腰回り)。湯船に20分浸かる習慣を。冷たい飲み物・生ものを控える。
② 腎陰虚 黒ごま・くるみ・松の実・百合根・蓮の実・梨。夜は23時までに就寝。コーヒー・辛いもの・遅い時間の食事を控える。
③ 肝鬱気滞 柑橘類・しそ・三つ葉・セロリ・ジャスミン茶・薔薇茶。香りで気のめぐりをゆるめる時間を1日1回。夜の深呼吸5分。
④ 気血両虚 なつめ・黒ごま・レバー・ほうれん草・ぶどう・人参。1日3食を必ず食べる。睡眠を最優先(22時就寝が理想)。過度な運動を控える。
⑤ 瘀血 玉ねぎ・青魚・黒豆・紅花茶・サンザシ茶。じっと座り続けず1時間に1回立つ。湯船にしっかり浸かる。よもぎ蒸しも有効。

基礎体温の裏にある本当の体質

カウンターで「妊活中なので基礎体温を整えたい」と来られる方の多くが、お話を伺い進めると、PMS・冷え・むくみ・不眠・疲労などのお悩みを同時に抱えていらっしゃいます。

これは偶然ではありません。中医学の見立てでは、基礎体温の乱れは「体質の波がたまたまホルモン分泌という形で表れている」だけで、根っこを辿ると同じ体質の偏りが、PMS・生理痛・冷え性・むくみ・睡眠の浅さといった別の症状でも顔を出していることがほとんどです。

たとえば肝鬱気滞は、ジグザグ基礎体温・PMS・五月病・ストレス過食と地続きの体質。腎陽虚は、低温期低位・足腰の冷え・むくみ・朝のつらさと共通の根っこ。瘀血は、移行緩慢・月経痛・肩こり・シミと地続きの体質です。

当薬局では「基礎体温だけを整える」のではなく「月のリズム全体を支える土台を整える」方向でお話しすることが多くなります。妊活中の方ほど、この土台の整えが結果につながりやすいと感じます。

まとめ

・基礎体温の乱れは「測り方の問題」ではなく、体の気・血・水のめぐり方を映すサインです。

・腎陽虚・腎陰虚・肝鬱気滞・気血両虚・瘀血の5タイプ別に養生と漢方の方向性が異なります。

・複数のタイプが重なる方ほど、煎じ薬で「あなたの一剤」を仕立てる意味が出てきます。

・基礎体温の裏にはPMS・冷え・むくみ・疲労・不眠など共通する体質の偏りが隠れていることが多いです。

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※養生の感じ方や漢方の効果には個人差があります。妊娠中・授乳中の方、持病をお持ちの方、お薬を服用中の方は事前にお申し出ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 基礎体温が二相に分かれない場合、排卵していないのですか?

必ずしも無排卵とは限りません。中医学の見方では、二相性が不明瞭でも、気血や腎陽が弱いために高温期の上がりが鈍くなっているだけ、というケースがよくあります。当薬局のご相談では、基礎体温のグラフだけでなく月経の量・周期・色、月経前後の体調、舌の状態などを総合的に伺って見立てを進めます。ただし二相性の不明瞭な状態が長く続く場合は、医療機関(婦人科)でホルモン検査を受けて器質的な原因を確認することもおすすめしています。漢方と婦人科の検査・治療は併走できることがほとんどです。

Q. 基礎体温を何ヶ月つければ漢方相談に役立ちますか?

3ヶ月分あれば、お一人おひとりの基礎体温のパターンが見えてきます。1ヶ月だけだと、たまたまの乱れか継続的な傾向かが判別しにくいためです。ただし、まだ1ヶ月分しかない方でも、ご相談時に持参いただければお話を伺いながら現在の体質傾向を見立てていきます。スマホアプリ(ルナルナ・ラルーン等)で記録された画面のスクリーンショットでも構いません。当薬局では基礎体温の継続的なつけ方も含めてご提案することが多いです。

Q. 不妊治療中ですが、漢方と併用できますか?

ご相談に来られる方の中で、タイミング法・人工授精・体外受精と漢方を併用されている方は多くいらっしゃいます。漢方は西洋の不妊治療薬と作用機序が異なるため、併用そのものは可能なことが多いです。ただし採卵周期・移植周期など治療スケジュールに合わせて漢方の方向性を変えることが多いので、主治医に「漢方を併用しています」とお伝えいただき、ご相談時には現在の治療段階・処方されているお薬をお伝えください。当薬局では不妊治療と並走する形での体質づくりを多く担当しております。

Q. 低用量ピルを服用していますが、基礎体温を整える漢方は飲めますか?

低用量ピル(OC・LEP製剤)を服用中の方は基礎体温が二相性を示さず、ピル服用中の体温パターンを見ても本来の体質判断はしにくくなります。ピル中止を視野に入れたい方には、ピル服用中から3〜6か月かけて体質の土台を整えながら、主治医と相談してゆっくり減らしていく方向でご提案することが多いです。ピル継続中でも漢方の併用は可能なケースがほとんどですが、必ず主治医にお伝えください。当薬局では現在お飲みのお薬を含めて見立てを進めます。

免責事項
本記事は薬剤師による一般的な情報提供であり、個別の診断・治療を行うものではありません。漢方薬の効果には個人差があり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。妊娠中・授乳中の方、妊娠の可能性がある方、持病をお持ちの方、現在お薬を服用中の方は、漢方相談時に必ずお伝えください。桃核承気湯・桂枝茯苓丸など駆瘀血作用の強い処方は妊娠中の使用を避ける方針が一般的です。甘草を含む漢方薬と利尿薬・降圧薬・ステロイドの併用では低カリウム血症のリスクが報告されています。基礎体温の乱れが半年以上続く・月経が3ヶ月以上来ない・月経の量や周期が急激に変化したなどの場合は、子宮内膜症・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・甲状腺機能異常・早発閉経などの婦人科疾患が隠れていることがありますので、まず医療機関(婦人科)の受診をご検討ください。
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