生理前に体重が増えるのはなぜ?|5タイプで体質から整理

生理前に体重が増えるのはなぜ?|5タイプで体質から整理

月経前の体重増加の漢方相談|銀座漢方天風堂薬局
監修: 柳澤 謙行(やなぎさわ けんこう)/銀座漢方天風堂薬局 薬剤師(薬剤師歴45年以上)
2000年銀座にて漢方薬局を開業。30〜50代女性の冷え・婦人科・慢性不調のご相談を延べ1万人以上担当。女性のご相談者が9割を占めます。

公開日:2026年9月22日

結論からお伝えすると、分かれ目は「月経が始まったあとに戻るかどうか」です。日本産科婦人科学会は月経前症候群について、月経が始まると自然に軽快・消失するとしています。戻る増え方と戻らない増え方では、見るべきところが変わります。

なお、当薬局のご相談は医師による診断ではなく、東洋医学の考え方にもとづく体質の見立てです。診断・治療は医療機関で行われることを前提にお読みください。

「生理前になると必ず2kg増える」
「増えた分がその月だけ戻らなくなってきた」
「生理前だけ甘いものが止まらない」

月経前の数日だけ体重が増えることに気づいている方は多いと思います。まず学会が月経前症候群をどう説明しているかを確認したうえで、東洋医学から見た5つの体質タイプを順に見ていきます。

目次

1. 月経前に増えるのは、脂肪なのか水分なのか?

漢方相談カウンターのイメージ
先に婦人科を受診していただきたいサイン
月経が始まっても増えた分が戻らない状態が数か月続いている/月経痛が年々強くなり鎮痛薬が効かない/不正出血がある/気分の落ち込みが強く日常生活が困難/むくみが月経周期と関係なく続いている/急に体重が増えて息切れをともなう。以上は当薬局からのお願いとして挙げているもので、学会が定めた基準ではありません。これらに当てはまる場合は、漢方の相談より先に婦人科をご受診ください。これらに当てはまる場合は、漢方の相談より先に婦人科をご受診ください。日本産科婦人科学会は月経前症候群について「月経が始まると自然に軽快・消失します」としていますので、戻らない状態が続いている場合は別の見方が要ります。こころの症状が重く日常生活が困難な場合は月経前不快気分障害と診断されることがあり、診断は医療機関の領域です。むくみが周期と無関係に続く場合や息切れをともなう場合は、内科での確認もご検討ください。

まず時期です。日本産科婦人科学会は月経前症候群(PMS)を「月経の前に現れるこころとからだの不調」とし、「さまざまな症状が月経前に3~10日間くらい続き」ます、としています。3〜10日という幅が示されています(日本産科婦人科学会「月経前症候群(PMS)」)。

そして、いちばん大事な特徴がここです。同学会は「月経が始まると自然に軽快・消失します」としています。始まれば戻るというのが、この不調の定義に含まれています。逆に言えば、月経が始まっても戻らない増え方は、月経前症候群の枠から外れる方向の所見だということになります。

どんな症状が挙げられているかも示されています。からだの症状として「のぼせ、偏食や過食、めまい、からだがだるい(倦怠感)、お腹・頭・腰が痛い、むくみ、お腹や乳房が張る、便秘」。こころの症状として「情緒が不安定、イライラする、気分が落ち込む(抑うつ)、不安、不眠・眠気」。むくみと、偏食や過食が、どちらも挙げられています。体重が増える経路が2つあるということです。

ここで、当薬局として正確にお伝えしておきたいことがあります。同学会の解説に「体重増加」という語そのものは挙げられていません。挙げられているのは「むくみ」と「お腹や乳房が張る」、そして「偏食や過食」です。体重の数字が動くことは、これらの結果として起きていると読むのが実際に近いと考えます。

つらさが強い場合の区別もあります。同学会は「こころの症状が重く、日常生活も困難な場合は、月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder : PMDD)と診断されることもあります」としています。診断は婦人科・心療内科の領域で、当薬局が行うものではありません。

東洋医学では、月経前の変化を水・気・血のどこに偏りが出ているかで読みます。水がさばけずむくむのか、気の巡りが滞って張りと過食が来るのか、血の巡りが滞って痛みが主役なのか、血が足りず消耗のほうがつらいのか、温める力が落ちて冷えて重くなるのか。「何kg増えたか」より「何が増えたか」を伺うのはそのためです。

2. 東洋医学では月経前の体重増加をどう5つに分けるのか?

体質を見立てる漢方薬局

月経前に体重が増えること自体は、体の側の変化として起きます。分かれるのは「何が増えているか」と「月経が始まったあとに戻るか」です。次の5つを目安にします。

タイプ1:水はけ低下型|脾虚湿盛(ひきょしっせい)

体の水がさばけていない傾向。増えているのは水分で、むくみが主役です。顔がぱんぱんになる、指輪が入らない、押すとへこみが残る——という形で、月経が始まると尿量が増えて戻っていきます。増え幅が1〜2kgでおさまるのが典型です。

タイプ2:気の巡り停滞型|肝気鬱結(かんきうっけつ)

気の巡りが滞っている傾向。増えているのは水分よりも食べた量です。月経前だけ甘いものが止まらなくなり、胸とお腹が張り、イライラします。日本産科婦人科学会が月経前症候群の症状に挙げる「偏食や過食」「お腹や乳房が張る」が主役の方はここです。

タイプ3:血の滞り型|瘀血(おけつ)

血の巡りが滞っている傾向。体重より痛みが主役です。月経痛が強く、塊が出て、経血の色が暗い。下腹の重さが体重増として感じられている面もあります。痛みが年々強くなっている場合は婦人科での確認を先にしてください。

タイプ4:血の不足型|血虚(けっきょ)

血が足りていない傾向。増え方より、月経前後の消耗のほうがつらい方です。だるさ・立ちくらみ・眠気が強く、動けないぶん体重が動きません。月経量が少なめで日数が短い方に当てはまる整理です。

タイプ5:冷え型|陽虚(ようきょ)

体を温める力が落ちている傾向。月経前に下腹と腰が冷え、重くなります。温めるとらくになるのが目印で、冷たいものを摂った日に強まります。増えた分が月経後もしばらく戻りにくい傾向があります。

なお、この5つで説明がつかない方もいらっしゃいます。月経が始まっても戻らない場合、痛みが強い場合、こころの症状で日常生活が困難な場合は、東洋医学の枠組みより先に医療機関での確認が要ります。5つに当てはめること自体が目的ではありません。

3. 自分はどのタイプ? 20問セルフチェック

全20問です。各タイプ4項目のうち2つ以上当てはまれば、そのタイプの傾向があります。3つ以上当てはまるタイプが、いまの体質の主軸に近いと考えてください。2つ以上当てはまるタイプが複数ある場合は、下の「2タイプ以上に当てはまる方へ」をお読みください。
※この2つ・3つという目安は、ご相談前の整理のために当薬局が置いているもので、診断基準ではありません。

タイプ1:水はけ低下型(脾虚湿盛(ひきょしっせい))
  • 顔や指がむくむ
  • 押すとへこみが残る
  • 月経が始まると尿量が増えて戻る
  • 塩気の強い食事のあとに強まる
タイプ2:気の巡り停滞型(肝気鬱結(かんきうっけつ))
  • 月経前だけ甘いものが止まらない
  • 胸やお腹が張る
  • イライラや落ち込みが強い
  • 月経が始まると食欲が落ち着く
タイプ3:血の滞り型(瘀血(おけつ))
  • 月経痛が強い・鎮痛薬が手放せない
  • 塊が出る・経血の色が暗い
  • 下腹が重く張る
  • 肩こり・顔のくすみがある
タイプ4:血の不足型(血虚(けっきょ))
  • 月経前後にだるさ・眠気が強い
  • 立ちくらみがする
  • 月経の量が少なめ・日数が短い
  • 爪が割れやすい・髪がパサつく
タイプ5:冷え型(陽虚(ようきょ))
  • 月経前に下腹と腰が冷えて重い
  • 温めるとらくになる
  • 冷たいものを摂った日に強まる
  • 月経後もしばらく戻りにくい
2タイプ以上に当てはまる方へ
複数のタイプの特徴が重なって見えることがあります(当薬局の見立て上の整理で、件数として集計したものではありません)。その場合、市販の一処方では体質の主軸に届かないことがあります。薬剤師が体質を見立てて処方を組み合わせる煎じ薬という選択肢もあります。

自分のタイプがわからない方は、ご相談ください

無料相談(30分)で、脈・舌・これまでの経過から、体質の主軸を整理します。

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4. タイプ別に、今日から何ができるか?

小皿に分けた生薬。ウイキョウ・ナツメ・人参と乳鉢
当薬局が保有する生薬の写真です(撮影日の記録はありません)。体質の見立てに合わせてこれらを組み合わせます。

いずれも日々の食事と暮らしの範囲でできることです。合わないと感じたら続けないでください。

全タイプ共通:月経前の体重は、記録はしても評価はしない
月経前に毎日体重をはかって落ち込む、というお話を伺うことがあります。日本産科婦人科学会は月経前症候群について「月経が始まると自然に軽快・消失します」としています。この時期の数字は、そのまま増減として読むものではありません。おすすめしているのは、①測るなら月経開始日を起点に同じ日数目どうしで比べる ②月経前の1週間は塩気を控えめにする ③夜に足を上げて休む——この3つです。周期の中の位置を無視して前日と比べると、ほぼ必ず悪いほうに読み違えます。

タイプ1:水はけ低下型

合う食材:はと麦・小豆・冬瓜・きゅうり
暮らし:月経前の1週間は塩気を控えめに。夜に足を上げて休む

タイプ2:気の巡り停滞型

合う食材:香りのあるもの(しそ・みかんの皮・ジャスミン茶)
暮らし:月経前は予定を詰めすぎない。手の届く場所に菓子を置かない

タイプ3:血の滞り型

合う食材:玉ねぎ・青魚・黒きくらげ・らっきょう
暮らし:月経前は体を冷やさない。湯船で温める

タイプ4:血の不足型

合う食材:なつめ・黒ごま・レバー・ほうれん草
暮らし:月経前後は睡眠を優先する。朝食を抜かない

タイプ5:冷え型

合う食材:しょうが・シナモン・黒豆・くるみ
暮らし:月経前の1週間は腰とお腹を温める。冷たい飲み物を避ける

5. 月経前の体重増加の裏に何が隠れているのか?

月経前の変化は、主役になっている症状によって読み方が変わります。当てはまるものが決まっている方は、その症状別の記事のほうが具体策に届きます。

また、月経前の変化は睡眠・仕事の負荷・月経そのものの状態と地続きです。毎月同じところでつまずくと感じている方は、初回のご相談で月経の量と日数・就寝時刻・仕事の状況もあわせて伺います。

6. 市販の漢方が合わないのはなぜ?

市販の漢方薬は、特定のタイプに合わせて設計されています。複数のタイプにまたがる不調では、ひとつの処方が体質の主軸と噛み合わないことがあります。薬剤師が体質を見立てて処方を組み合わせる形をとる方もいらっしゃいます。

ただし、これは市販薬を否定するものではありません。合っている方はそのまま続けていただいて構いません。

婦人科で低用量ピルなどの治療を受けている方も、その治療を続けたままご相談いただけます。当薬局はそれらの治療を減らす・やめる判断をする場ではありません。処方内容はお薬手帳で確認します。

7. 相談すると何をして、いくらかかるのか?

漢方相談カウンターのイメージ

ご相談の流れ:①LINE・お電話・Web予約でご予約 →②ご来店。体調・お悩み・これまでの経過・暮らしを伺い、脈と舌を拝見 →③体質の主軸を整理し、合う処方をご提案 →④煎じ薬をお渡し →⑤経過を確認し、必要なら処方を調整。脈と舌を実際に拝見するため、ご相談は来店を基本としています。

無料相談は30分です。まずはここでお身体の状態と、漢方が選択肢になるかを整理します。継続される場合の費用の目安は毎月15,000〜25,000円程度です。煎じ薬は1日分パックで、朝5〜10分で準備できます。短期間のおためしコースもご用意していますので、金額と内容は無料相談の際にご案内します。
※ 2026年9月22日 時点のご案内です。金額は変わることがあります。

※LINE登録でお渡しする5,000円OFFクーポンは通常の1か月コースが対象です。おためし2週間コースなど、他の割引との併用はできません。

医療機関で治療を受けている方は、その治療を続けながらご相談ください。当薬局は診断を行う場ではありません。お薬手帳をお持ちいただけると、併用の確認がスムーズです。

月経前の体重増加のお悩みを、体質から見立てます

無料相談(30分)で、これまでの経過・お薬・暮らしを伺い、脈と舌からお身体の状態を整理します。薬剤師歴45年以上の柳澤が担当します。

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📞 03-3547-5102(13:00〜19:00/土日祝休)

🗓️ Web予約 📍 地図・アクセス(〒104-0061 東京都中央区銀座3-14-4/東銀座駅 徒歩3分)

※ 医療機関での診断・治療を受けている方は、そちらを優先してください。当薬局のご相談は診断ではなく、東洋医学の考え方による体質の見立てです。自己判断で治療を中断しないでください。

※お身体の変化には個人差があります。妊娠中・授乳中・服薬中の方は事前にお知らせください。

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8. よくある質問(FAQ)

Q. 生理前に2kg増えるのは普通ですか?

当薬局が「何kgまでが普通」という線をお示しすることはできません。日本産科婦人科学会の月経前症候群の解説には、体重の増え幅についての記載はありません。同学会が挙げているのは「むくみ」「お腹や乳房が張る」「偏食や過食」といった症状です。大事なのは幅より、月経が始まったあとに戻るかどうかです。同学会は「月経が始まると自然に軽快・消失します」としています(日本産科婦人科学会「月経前症候群(PMS)」)。

Q. 生理が始まっても戻らなくなってきました。

その場合は婦人科でご相談ください。日本産科婦人科学会は月経前症候群について「月経が始まると自然に軽快・消失します」としています。戻らない状態が数か月続いているなら、月経前症候群の枠から外れる方向の所見です。年齢によっては更年期の変化が重なっている場合もあります。まず医療機関で確かめられる範囲を確かめてください日本産科婦人科学会「月経前症候群(PMS)」)。

Q. 生理前は体重をはからないほうがよいですか?

はかること自体は問題ありません。おすすめしているのは比べ方を変えることです。前日と比べるのではなく、月経開始日を起点にして前の周期の同じ日数目と比べてください。周期の中の位置を無視して前日と比べると、月経前はほぼ必ず増えているように見えます。数字に落ち込んで食事を極端に減らすと、次の周期によけいつらくなることがあります。

Q. PMSと診断されました。漢方は使えますか?

婦人科の治療を続けたまま、体質の側から並行してご相談いただけます。当薬局は診断をする場ではなく、治療を減らす・やめる判断をする場でもありません。処方されているお薬がある場合はお薬手帳をお持ちください。なお、日本産科婦人科学会はこころの症状が重く日常生活も困難な場合について月経前不快気分障害(PMDD)と診断されることがあるとしています。つらさが強いときは、まず医療機関にご相談ください。

Q. 生理前に増えた分を、漢方で落とすことはできますか?

体重を落とすことを目的とした漢方は、当薬局ではお出ししていません。ご相談は体質の偏りを整える方向のもので、体重の数字を目標にするものではありません。月経前の体重については、そもそも日本産科婦人科学会が月経前症候群について「月経が始まると自然に軽快・消失します」としています。この時期に増えた分を落としにいくという考え方自体を、当薬局はおすすめしていません。気になるのは、月経が始まっても戻らない場合のほうです。

Q. 市販の漢方を試しましたが、しっくりきません。なぜでしょうか?

市販の漢方薬は、特定のタイプに合わせて作られています。月経前の体重増加では複数のタイプの特徴が重なって見えることがあり、そうした場合はひとつの処方が体質の主軸と合わないことがあります。薬剤師が体質を見立てて処方を組み合わせる形をとる方もいらっしゃいます。

Q. 西洋薬を服用中ですが、漢方は併用できますか?

お薬手帳を拝見して確認します。甘草(カンゾウ)を含む漢方では、まれに偽アルドステロン症(低カリウム血症・血圧上昇・むくみ)が起こることがあります。厚生労働省の「重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽アルドステロン症」は、高血圧症や心不全に対してチアジド系降圧利尿薬やループ利尿薬が投与されている場合、糖尿病に対してインスリンが投与されている場合に「低カリウム血症を生じやすく、重篤化しやすいので、注意が必要である」としています。同マニュアルはこのほか、副腎皮質ステロイド・甲状腺ホルモン薬・経口避妊薬・アスピリン・イブプロフェンなども低カリウム血症を惹起しうるとして、併用時の注意を挙げています。初期症状としては「手足のしびれ、つっぱり感、こわばり」「徐々に進行する四肢の脱力や筋肉痛」が挙げられています。服用中のお薬は必ずお知らせください。

Q. 予約方法とキャンセルについて教えてください。

LINE・お電話・Web予約から承ります。ご予約の変更やキャンセルが必要になった場合は、分かった時点でLINEまたはお電話でご連絡ください。

Q. 女性の悩みを男性薬剤師に話しづらいのですが。

ご相談者の9割が女性です。ご予約時に「女性スタッフを希望」とお伝えいただければ調整いたします。

免責事項
本記事は東洋医学・漢方に関する一般的な解説であり、特定の疾患の診断・治療を目的としたものではありません。漢方の体感には個人差があります。妊娠中・授乳中の方、医療機関で治療中の方、慢性疾患をお持ちの方は、必ず事前に薬剤師にご相談ください。甘草(カンゾウ)を含む漢方では、まれに偽アルドステロン症(低カリウム血症・血圧上昇・むくみ)が起こることがあります。厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽アルドステロン症」は、チアジド系降圧利尿薬・ループ利尿薬やインスリンが使われている場合に低カリウム血症を生じやすいとし、副腎皮質ステロイド・甲状腺ホルモン薬・経口避妊薬・アスピリン・イブプロフェンなども低カリウム血症を惹起しうるとしています。服用中のお薬は事前にお知らせください。気になる症状がある場合は、医療機関の受診を優先してください。
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