「どうき」や「息切れ」が気になるとき、昔の人はどんな素材に手を伸ばしてきたのでしょうか。回寿仙(第2類医薬品・強心生薬製剤)には、長い歴史をもつ和漢の素材が13種類、少量ずつ配合されています。今回は、その中でも語り継がれてきたゴオウ・センソ・ロクジョウなどを中心に、それぞれの「伝統的な位置づけ」を落ち着いてご紹介します。素材の背景を知ることは、ご自身の養生を見つめ直す手がかりにもなります。
この記事でわかること
- 回寿仙に配合される13種の和漢素材の全体像
- ゴオウ・センソ・ロクジョウ・ハンピ・ユウタンの伝統的な位置づけ
- 強心生薬製剤としての回寿仙の効能・使い方と、安全に使うための注意点
回寿仙に配合される13種の和漢素材とは
回寿仙には、動物性・植物性をあわせて13種の和漢素材が配合されています。いずれも古くから知られてきた素材で、少量ずつ組み合わされているのが特徴です。
配合されているのは、ゴオウ(牛黄)、センソ、サフラン、チョウジ(丁子)、ユウタン(熊胆)、ニンジン(人参)、サンヤク(山薬)、クコシ(枸杞子)、カシュウ(何首烏)、ロクジョウ(鹿茸)、ハンピ(反鼻)、イカリソウエキス、龍脳(リュウノウ)の13種です。動物に由来するもの、植物の根や実に由来するものなど、出どころはさまざまです。
これらの素材は、それぞれが単独で何かの病気を治すために入っているわけではありません。古くからの処方の考え方にもとづき、組み合わせることで一つの製剤としてまとめられています。ここからは、その中でも歴史的に語られることの多い素材を順に見ていきます。なお、本記事は素材そのものの伝統的な解説であり、個々の素材で特定の症状が改善すると述べるものではありません。
ゴオウ(牛黄)の伝統的な位置づけ
ゴオウ(牛黄)とは、ウシの胆のうなどにまれにできる結石のことです。古くから貴重な和漢素材として知られてきました。
牛の体内にいつもできるものではなく、得られる量がごく限られていることから、歴史的に「希少な素材」として大切に扱われてきました。中国や日本の古い文献にも名前が登場し、長い間珍重されてきた背景があります。回寿仙にはこのゴオウが2粒中1.5mgと、ごく少量配合されています。
希少であるという事実は、それ自体が効果の大きさを保証するものではありません。あくまで「歴史的に貴重とされ、伝統的な処方に用いられてきた素材」として捉えるのが適切です。回寿仙では、こうした素材が他の12種とともに、一つの強心生薬製剤を構成する一部となっています。
センソの伝統的な位置づけ
センソは、ヒキガエルの分泌物を集めて乾燥させた動物性の和漢素材です。強心生薬製剤を語るうえでよく名前が挙がる素材の一つです。
センソもまた古い文献に記載があり、長く使われてきた歴史をもちます。一方で、こうした強心の素材を含む製剤は、定められた用法・用量を守ることがとても大切です。回寿仙にはセンソが2粒中2.0mgと、やはり少量配合されており、製剤全体としても「過量に服用しない」ことが前提になっています。
センソを含む強心生薬製剤では、たくさん飲めばよいというものではありません。回寿仙は通常、大人1日1回1粒、症状により2粒を、かまずに服用します。決められた量を超えて服用しないようご注意ください。
ロクジョウ(鹿茸)の伝統的な位置づけ
ロクジョウ(鹿茸)とは、シカのまだ角化しきっていない若い角を用いた動物性の和漢素材です。古くから伝統的な和漢素材として扱われてきました。
鹿の若い角は採れる時期が限られるため、こちらも歴史的に貴重な素材として扱われてきました。東洋の伝統のなかで長く知られ、さまざまな処方に登場してきた背景があります。回寿仙には2粒中1.5mg配合されています。
ロクジョウについても、「歴史的背景のある和漢素材として古くから親しまれてきた」という伝統的な文脈で理解するのがよいでしょう。希少性や歴史の長さは、回寿仙という製剤の成り立ちを知るうえでの背景情報であり、特定の効果を約束するものではありません。
ハンピ・ユウタンの伝統的な位置づけ
ハンピ(反鼻)とユウタン(熊胆)も、回寿仙に配合される動物性の和漢素材です。いずれも古い時代から名前が知られてきました。
ハンピ(反鼻)はマムシに由来する素材で、日本でも古くから親しまれてきた歴史があります。ユウタン(熊胆)はクマの胆のうを乾燥させたもので、苦味のある素材として伝統的に用いられてきました。回寿仙にはハンピが2粒中5.0mg、ユウタンが1.25mg配合されています。
これらの動物性素材は、植物性のニンジン(人参)やクコシ(枸杞子)、サンヤク(山薬)などとともに、回寿仙という一つの製剤にまとめられています。それぞれの素材の歴史を知ると、伝統的な処方が多様な出どころの素材を組み合わせてきたことがよくわかります。次回は、植物性の素材を中心にご紹介する予定です。関連記事「回寿仙の和漢生薬を知る②」もあわせてご覧いただけると、全体像がよりつかみやすくなります。
強心生薬製剤・回寿仙の使い方と注意点
回寿仙は、効能・効果として「どうき、息切れ、気付け」が承認されている第2類医薬品です。和漢素材の伝統を知ったうえで、製品としての使い方も正しく押さえておきましょう。
用法・用量は、通常大人1日1回1粒、症状により2粒。毎日1〜2粒の連続服用も可能ですが、かまずに服用し、決められた量を守ってください。15歳未満は服用できません。服用の前には必ず添付文書をよくお読みください。保管は直射日光・湿気を避け、涼しい所に密栓して行います。
次の方は服用前に医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。医師の治療を受けている方、妊婦または妊娠していると思われる方です。センソやゴオウを含む強心生薬製剤ですので、用法・用量を厳守し、過量に服用しないことが大切です。
受診の目安
どうきや息切れは、ときに重い心臓の病気などのサインであることもあります。次のような場合は、市販薬で様子を見る前に、まず医療機関を受診してください。
- 強いどうき・息切れがある、または長く続いている
- 気を失いそうになる、実際に意識が遠のいたことがある
- 胸の痛みや圧迫感、冷や汗をともなう
こうした症状がある場合は自己判断を避け、医師の診察を受けることを優先してください。回寿仙は、医療機関への受診を前提としたうえでの選択肢の一つとお考えください。
まとめ
- 回寿仙には、ゴオウ・センソ・ロクジョウなどを含む13種の和漢素材が少量ずつ配合された第2類医薬品(強心生薬製剤)です。
- 希少とされる素材も、歴史的・伝統的な位置づけとして理解し、効果を誇大に捉えないことが大切です。
- 強い・続く・失神しそうなどうきや息切れは、まず医療機関へ。そのうえで回寿仙は用法・用量を守ってお使いください。
▲ 携帯しやすい小粒タイプ。回寿仙(第2類医薬品/効能・効果:どうき・息切れ・気付け)。用法・用量を守ってご使用ください(銀座漢方天風堂 商品ページより)
気になる動悸・息切れが続くときは、まず医療機関にご相談ください。 そのうえで市販薬を検討される際は、銀座漢方天風堂の薬剤師が選び方のご相談に応じます。回寿仙(第2類医薬品/効能・効果:どうき・息切れ・気付け)について詳しくは商品ページをご覧ください。
※用法・用量を守り、使用上の注意・添付文書をよくお読みください。15歳未満は服用しないでください。医師の治療を受けている方・妊娠中の方は服用前に医師・薬剤師にご相談ください。
