後鼻漏の漢方相談|銀座の薬剤師が5タイプで体質を見立てる

後鼻漏の漢方相談|銀座の薬剤師が5タイプで体質を見立てる

後鼻漏(こうびろう)の漢方相談|銀座漢方天風堂薬局
監修: 柳澤 謙行(やなぎさわ けんこう)/銀座漢方天風堂薬局 薬剤師(薬剤師歴45年以上)
2000年銀座にて漢方薬局を開業。30〜50代女性の冷え・婦人科・慢性不調のご相談を延べ1万人以上担当。女性のご相談者が9割を占めます。

公開日:2026年8月10日

結論からお伝えすると、後鼻漏に漢方を使うときは「鼻水を止める薬」を探すのではなく、鼻水の量と粘りが増える背景にある体質を5つに分けて考えます。耳鼻咽喉科の治療は続けたままご相談いただけます。

なお、当薬局のご相談は医師による診断ではなく、東洋医学の考え方にもとづく体質の見立てです。診断・治療は医療機関で行われることを前提にお読みください。

「鼻がのどに流れ落ちて、一日中のどに何かが張りついている」
「痰がからんで咳払いが止まらない」
「耳鼻咽喉科で薬をもらっているけれど、すっきりしない」

後鼻漏(こうびろう)は、検査で大きな異常が見つからないこともあり、周りに伝わりにくい不調のひとつです。後鼻漏が起きる仕組みと、東洋医学から見た5つの体質タイプを順に整理します。

目次

1. なぜ鼻水がのどに流れ落ちるのか?

漢方相談カウンターのイメージ
先に耳鼻咽喉科を受診していただきたいサイン
片側の鼻だけに症状がある/鼻水に血が混じる/強い頭痛・顔面の痛みがある/においが分からない状態が続く/発熱が続く/咳が2週間以上止まらない。以上は当薬局からのお願いとして挙げているもので、学会が定めた基準ではありません。これらに当てはまる場合は、漢方の相談より先に耳鼻咽喉科をご受診ください。なお日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、長引く鼻の症状についてまず耳鼻咽喉科の受診を勧めています。

後鼻漏(こうびろう)は、鼻水がのどに流れ落ちる症状を指す言葉です。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の解説では、鼻水の一部がのどに回ること自体は誰にでもある生理的な現象とされています。量が増えたり、粘りが強くなったりしたときに、はじめて不快感として自覚されます。

同学会は、後鼻漏がアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎でよく見られると説明しています。また「ときには鼻の突き当り(上咽頭)の炎症が、後鼻漏の原因となったり、不快感を増強したりすることもあります」とも記されています。とくに副鼻腔炎にともなう後鼻漏は、痰や口臭の原因になるだけでなく、のどや気管を刺激して咳の原因になることもあるとされています。「咳が長引くので呼吸器を受診したら、鼻が原因だった」という順序をたどる方がいるのはこのためです(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「鼻の症状」)。

鼻水の性状にも区別があります。水のようにさらさらしたもの(水様性鼻漏)と、どろどろした黄色いもの(膿性鼻漏)で、後者は副鼻腔炎で見られるとされています。ご自身の鼻水がどちらに近いかは、受診の際にも伝える価値のある情報です。

東洋医学では、後鼻漏そのものを一つの病気として扱いません。「水の巡りが滞っている」「熱がこもっている」「粘膜を潤す力が足りない」といった、体全体の傾向のあらわれとして読みます。同じ「のどに流れる」でも、さらさらの方と、粘って張りつく方では、体の側の事情が違うと考えるわけです。

2. 東洋医学では後鼻漏をどう5つに分けるのか?

体質を見立てる漢方薬局

東洋医学では、後鼻漏を訴える方の体質をいくつかの傾向に分けて整理します。当薬局では次の5つを目安にしています。これは病気の分類ではなく、体の傾向を言葉にするための地図だとお考えください。

タイプ1:水はけ低下型|脾虚湿盛(ひきょしっせい)

胃腸の働きが落ちて、体の水分をさばききれていない傾向。鼻水は白っぽく、量が多め。体が重だるく、雨の日や湿度の高い日に悪化しやすいのが特徴です。

タイプ2:冷え・虚弱型|肺気虚(はいききょ)

体を守る力が落ちて、鼻の粘膜が敏感になっている傾向。透明でさらさらした鼻水が、朝や寒暖差でだらだら出ます。風邪をひきやすく治りにくいという傾向とあわせて考えます。

タイプ3:熱こもり型|肺熱・胃熱(はいねつ・いねつ)

上半身に熱がこもっている傾向。鼻水は黄色く粘り、口が渇いたり、口臭が気になったりします。辛いもの・お酒・脂っこい食事が続いたあとに強まりやすいタイプです。

タイプ4:気の巡り停滞型|肝気鬱結(かんきうっけつ)

ストレスで気の巡りが滞っている傾向。「のどに何か張りついている」感覚が強く、鼻水の量そのものより違和感が主訴になります。緊張する場面や、忙しい時期に悪化します。

タイプ5:乾燥型|肺陰虚(はいいんきょ)

粘膜を潤す力が不足している傾向。鼻水は少ないのに、のどに張りついて切れにくい。夜間や乾燥した室内で悪化し、空咳をともなうことがあります。

なお、この5つで説明がつかない方もいらっしゃいます。鼻の所見が乏しいのにのどの違和感だけが強い場合や、季節と無関係に一年中続く場合は、別の枠組みで見直します。5つに当てはめること自体が目的ではありません。

3. 自分はどのタイプ? 20問セルフチェック

全20問です。各タイプ4項目のうち2つ以上当てはまれば、そのタイプの傾向があります。3つ以上当てはまるタイプが、いまの体質の主軸に近いと考えてください。2つ以上当てはまるタイプが複数ある場合は、下の「2タイプ以上に当てはまる方へ」をお読みください。
※この2つ・3つという目安は、ご相談前の整理のために当薬局が置いているもので、診断基準ではありません。

タイプ1:水はけ低下型(脾虚湿盛(ひきょしっせい))
  • 鼻水は白くて量が多い
  • 体が重だるい・むくみやすい
  • 雨の日や梅雨時に悪化する
  • 食後に眠くなる・胃がもたれやすい
タイプ2:冷え・虚弱型(肺気虚(はいききょ))
  • 朝いちばんに鼻水がだらだら出る
  • 寒暖差で急に鼻がゆるむ
  • 風邪をひきやすく長引く
  • 疲れやすい・声に力が出ない
タイプ3:熱こもり型(肺熱・胃熱(はいねつ・いねつ))
  • 鼻水が黄色く粘る
  • 口が渇く・口臭が気になる
  • 顔がほてる・のぼせる
  • 便秘がち
タイプ4:気の巡り停滞型(肝気鬱結(かんきうっけつ))
  • のどの異物感が強い(鼻水の量は多くない)
  • ストレスがかかると悪化する
  • ため息が多い・胸がつかえる
  • 寝つきが悪い・眠りが浅い
タイプ5:乾燥型(肺陰虚(はいいんきょ))
  • 鼻水は少ないのに張りついて切れにくい
  • 夜間や明け方に悪化する
  • 空咳が出る・のどがイガイガする
  • 肌や髪も乾燥しやすい
2タイプ以上に当てはまる方へ
複数のタイプの特徴が重なって見えることがあります(当薬局の見立て上の整理で、件数として集計したものではありません)。その場合、市販の一処方では体質の主軸に届かないことがあります。薬剤師が体質を見立てて生薬を組み合わせる煎じ薬という選択肢もあります。

📊 当薬局の後鼻漏のご相談から

後鼻漏・のどの張りつきを主訴にご相談に来られる方は、年に5〜10名ほどです(母数が小さいため、統計的な分布を示すものではありません)。多い数ではありません。

そのなかで最も多いのが、タイプ1「水はけ低下型(脾虚湿盛)」です。鼻の症状で来られた方の見立てが、胃腸の水はけの話に落ち着くことがあります。鼻だけを見ていると、この筋道は見えてきません。

見立ての入口で何を見ているのかを薬剤師 柳澤に尋ねたところ、返ってきたのは『舌の歯痕』のひとことでした。歯痕は、東洋医学では水をさばく力が落ちているサインとして読まれます。薬剤師歴45年以上の答えが、4文字だったということです。

耳鼻咽喉科を先に受診したうえで戻ってこられた方が挙げた理由として聞けたのは、『どうしてもよくならない』というひとことです(何件あったかはうかがっていません)。治療を続けながら、体質の側から何ができるかを一緒に考えます。

両手を胸元に当てて話す女性と、向かい合って座る人物
当薬局が保有する写真です(掲載可否はCEO確認済み・撮影日の記録はありません)。のどや胸の違和感は、言葉より先に手が出る場所に表れることがあります。
  • 逐語は『舌の歯痕』『どうしてもよくならない』の2つのみです。前後の文はすべて当薬局による構成で、頻度・他の所見・所見の使い分けは確認していません。
  • 件数は薬剤師に口頭でうかがった概数です(年5〜10名規模)。件別に集計した台帳を参照したものではなく、統計的な分布を示すものでもありません。
  • 効能効果を示すものではなく、見立ての傾向の記録です。

自分のタイプがわからない方は、ご相談ください

無料相談(30分)で、脈・舌・これまでの経過から、体質の主軸を整理します。

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4. タイプ別に、今日から何ができるか?

小皿に分けた生薬。ウイキョウ・ナツメ・人参と乳鉢
当薬局が保有する生薬の写真です(撮影日の記録はありません)。体質の見立てに合わせてこれらを組み合わせます。

いずれも日々の食事と暮らしの範囲でできることです。合わないと感じたら続けないでください。

全タイプ共通:鼻うがい(生理食塩水での鼻洗浄)
市販の鼻洗浄キットを使い、体温程度に温めた生理食塩水で洗います。水道水をそのまま使わない・洗浄後に強く鼻をかまない・痛みや耳の違和感が出たら中止するの3点を守ってください。実施の可否は通院先の耳鼻咽喉科でご確認いただくのが確実です。

タイプ1:水はけ低下型

合う食材:山芋・かぼちゃ・とうもろこしのひげ茶・はと麦
暮らし:冷たい飲み物を減らし、よく噛んで食べる。夜更かしを避ける

タイプ2:冷え・虚弱型

合う食材:しょうが・ねぎ・鶏肉・なつめ
暮らし:首と背中の上部を冷やさない。朝の白湯を習慣にする

タイプ3:熱こもり型

合う食材:大根・れんこん・ごぼう・緑茶
暮らし:辛いもの・揚げ物・アルコールを控えめに。就寝前の食事を避ける

タイプ4:気の巡り停滞型

合う食材:しそ・柑橘類・ジャスミン茶・セロリ
暮らし:深呼吸と夕方の軽い散歩。スマホから離れる時間を1日1回つくる

タイプ5:乾燥型

合う食材:白きくらげ・梨・れんこん・はちみつ
暮らし:室内の湿度を保つ。マスクや加湿で寝室の乾燥を防ぐ

5. 後鼻漏の裏に何が隠れているのか?

後鼻漏は一年中同じ顔をしているわけではありません。悪化するきっかけが決まっている方は、そのきっかけ別の記事のほうが具体策に届きます。

また、鼻・のど・咳・乾燥は同じ道すじでつながっているため、冷えや眠りの浅さ、自律神経の乱れと一緒にご相談いただくことがあります。鼻だけを追いかけても戻ってしまうと感じている方は、初回のご相談で鼻以外の項目もあわせて伺います。

6. 市販の漢方が合わないのはなぜ?

市販の漢方薬は、特定のタイプに合わせて設計されています。複数のタイプにまたがる不調では、ひとつの処方が体質の主軸と噛み合わないことがあります。薬剤師が体質を見立てて生薬を組み合わせる形をとる方もいらっしゃいます。

ただし、これは市販薬を否定するものではありません。合っている方はそのまま続けていただいて構いません。

耳鼻咽喉科で去痰薬や抗ヒスタミン薬、点鼻薬、抗菌薬を処方されている方も、それらを続けたままご相談いただけます。当薬局はそれらの薬を減らす・やめる判断をする場ではありません。処方内容はお薬手帳で確認し、飲み合わせに注意が要る組み合わせがあればその場でお伝えします。

7. 相談すると何をして、いくらかかるのか?

漢方相談カウンターのイメージ

ご相談の流れ:①LINE・お電話・Web予約でご予約 →②ご来店。体調・お悩み・これまでの経過・暮らしを伺い、脈と舌を拝見 →③体質の主軸を整理し、合う処方をご提案 →④煎じ薬をお渡し →⑤経過を確認し、必要なら処方を調整。脈と舌を実際に拝見するため、ご相談は来店を基本としています。

無料相談は30分です。まずはここでお身体の状態と、漢方が選択肢になるかを整理します。おためし2週間コース 9,800円(税込)は、煎じ薬14日分と次回フォローアップ枠の予約をまとめたものです。継続される場合の目安は毎月15,000〜25,000円程度。煎じ薬は1日分パックで、朝5〜10分で準備できます。

※LINE登録でお渡しする5,000円OFFクーポンは通常の1か月コースが対象です。おためし2週間コースなど、他の割引との併用はできません。

医療機関で治療を受けている方は、その治療を続けながらご相談ください。当薬局は診断を行う場ではありません。お薬手帳をお持ちいただけると、併用の確認がスムーズです。

後鼻漏のお悩みを、体質から見立てます

無料相談(30分)で、これまでの経過・お薬・暮らしを伺い、脈と舌からお身体の状態を整理します。薬剤師歴45年以上の柳澤が担当します。

▶ LINE登録で5,000円OFFクーポン進呈(通常の1か月コースが対象・有効期限6ヶ月・他の割引との併用不可)

💬 LINEで相談する(無料)

📞 03-3547-5102(13:00〜19:00/土日祝休)

🗓️ Web予約 📍 地図・アクセス(〒104-0061 東京都中央区銀座3-14-4/東銀座駅 徒歩3分)

※ 医療機関での診断・治療を受けている方は、そちらを優先してください。当薬局のご相談は診断ではなく、東洋医学の考え方による体質の見立てです。自己判断で治療を中断しないでください。

※お身体の変化には個人差があります。妊娠中・授乳中・服薬中の方は事前にお知らせください。

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8. よくある質問(FAQ)

Q. 耳鼻咽喉科に通っていますが、漢方相談も受けられますか?

はい。耳鼻咽喉科に通院しながらご相談に来られる方もいらっしゃいます。当薬局のご相談は診断ではなく、東洋医学の考え方による体質の見立てです。処方されているお薬がある場合は、お薬手帳をお持ちください。医療機関での治療は自己判断で中断せず、続けながらご相談ください。

Q. どんなときに医療機関を受診したほうがよいですか?

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、鼻の症状(とくに長引くもの)が気になる場合はまず耳鼻咽喉科の受診を勧めています。なお当薬局からのお願いとして、片側の鼻だけに症状がある・鼻水に血が混じる・強い頭痛や顔面の痛みがある・においが分からない状態が続く・発熱が続く・咳が2週間以上止まらない、というときは漢方相談より先に受診してください。

Q. 鼻うがいはしたほうがよいですか?

実施の可否は通院先の耳鼻咽喉科でご確認いただくのが確実です。行う場合は、市販の鼻洗浄キットを使い、水道水をそのまま使わないこと、洗浄後に強く鼻をかまないこと、痛みや耳の違和感が出たら中止することの3点をお守りください。

Q. 耳鼻咽喉科で出ているお薬をやめてから相談したほうがよいですか?

やめないでください。当薬局は処方薬を減らす・中止する判断をする場ではありません。去痰薬・抗ヒスタミン薬・点鼻薬・抗菌薬などを服用中でも、続けたままご相談いただけます。お薬手帳をお持ちいただければ、飲み合わせで注意が要る組み合わせをその場でお伝えします。

Q. 後鼻漏は体質の問題なのでしょうか?

後鼻漏そのものは症状名で、背景にはアレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・上咽頭の炎症などが挙げられています(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)。東洋医学ではそこに加えて、水の巡りや粘膜を潤す力といった体全体の傾向を見ます。どちらか一方ではなく、両方の視点で整理するのが現実的です。

Q. 市販の漢方を試しましたが、しっくりきません。なぜでしょうか?

市販の漢方薬は、特定のタイプに合わせて作られています。後鼻漏では複数のタイプの特徴が重なって見えることがあり、そうした場合はひとつの処方が体質の主軸と合わないことがあります。薬剤師が体質を見立てて生薬を組み合わせる形をとる方もいらっしゃいます。

Q. 西洋薬を服用中ですが、漢方は併用できますか?

お薬手帳を拝見して確認します。とくに甘草を含む漢方は、利尿薬・降圧薬・ステロイドとの併用で低カリウム血症のリスクがあるため注意が必要です。服用中のお薬は必ずお知らせください。

Q. 予約方法とキャンセルについて教えてください。

LINE・お電話・Web予約から承ります。前日17:00までにご連絡いただければ、キャンセル料は発生しません。

Q. 女性の悩みを男性薬剤師に話しづらいのですが。

ご相談者の9割が女性です。ご予約時に「女性スタッフを希望」とお伝えいただければ調整いたします。

免責事項
本記事は東洋医学・漢方に関する一般的な解説であり、特定の疾患の診断・治療を目的としたものではありません。漢方の体感には個人差があります。妊娠中・授乳中の方、医療機関で治療中の方、慢性疾患をお持ちの方は、必ず事前に薬剤師にご相談ください。甘草を含む漢方は利尿薬・降圧薬・ステロイドとの併用で低カリウム血症のリスクがあるため、注意が必要です。気になる症状がある場合は、医療機関の受診を優先してください。
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