回寿仙の和漢生薬を知る②(ニンジン・サンヤク・クコシ ほか)

回寿仙の和漢生薬を知る②(ニンジン・サンヤク・クコシ ほか)

漢方や和漢のお薬には、ひとつひとつに長い歴史を持つ生薬が組み合わされています。名前は聞いたことがあっても、それがどんな植物や生薬で、昔の人がどんな思いで用いてきたのかまではご存じない方も多いのではないでしょうか。この記事では、回寿仙に配合されている生薬のなかから、ニンジンやサンヤク、クコシ、サフランなど身近なものを取り上げ、伝統的な位置づけを銀座の薬剤師がやさしくご紹介します。読み物としてお楽しみいただきながら、和漢の世界に親しんでいただければ幸いです。

この記事でわかること

  • ニンジン(人参)がどんな植物に由来し、古くから知られてきたか
  • サンヤク・クコシ・カシュウ・イカリソウといった生薬の植物学的な顔ぶれ
  • サフラン・チョウジ・龍脳など、香りで知られる生薬の由来と歴史

ニンジン(人参)── ウコギ科オタネニンジンに由来する生薬

ニンジン(人参)は、和漢の生薬のなかでもっともよく知られたもののひとつです。野菜のニンジン(セリ科)とは別の植物で、ウコギ科のオタネニンジンの根を用います。畑のニンジンとは由来も歴史もまったく異なる生薬です。

オタネニンジンは栽培にたいへんな手間と年月がかかることで知られ、古くから貴重なものとして扱われてきました。日本では江戸時代に栽培がさかんになり、「御種人参(おたねにんじん)」という名前もその由来をしのばせます。

長い歴史のなかで多くの和漢の処方に名前が挙げられ、昔からよく知られてきた生薬のひとつです。回寿仙には、配合生薬のひとつとしてニンジンが含まれています。

サンヤク・クコシ ── 食卓にも近い、なじみ深い生薬

サンヤク(山薬)とクコシ(枸杞子)は、生薬でありながら食材としても私たちの暮らしに近い存在です。

サンヤクは、ヤマノイモの根茎を加工した生薬です。とろろなどでおなじみのヤマノイモは、食材として古くから親しまれてきました。和漢では、その根茎を乾燥させたものをサンヤクと呼び、さまざまな処方に名前が挙げられてきました。

クコシは、ナス科のクコの果実です。赤い小さな実で、近年は「ゴジベリー」という名でも知られ、お粥やデザートのトッピングとしても見かけるようになりました。中国では古くから親しまれ、薬膳の食材としても、また生薬としても長い歴史を持っています。回寿仙には、サンヤク・クコシがいずれも配合されています。

このように、サンヤクやクコシは「生薬」と聞いて身構えてしまう方にも、どこか親しみのある顔ぶれといえるでしょう。

カシュウ・イカリソウ ── 伝統のなかで語られてきた生薬

カシュウ(何首烏)とイカリソウ(淫羊藿)は、サンヤクやクコシほど食卓にはなじみがないかもしれませんが、和漢の世界では古くから語り継がれてきた生薬です。

カシュウは、タデ科のツルドクダミの塊根を用いる生薬です。その名前にはいくつかの言い伝えがあり、古い書物にもしばしば登場します。長い歴史のなかで、さまざまな和漢の処方に名前が挙げられてきました。

イカリソウは、メギ科の植物で、花の形が船の錨(いかり)に似ていることからこの和名がついたといわれます。山地に自生する身近な野草でもあり、古くから生薬として用いられてきました。回寿仙には、このイカリソウのエキスが配合されています。

これらの生薬は、いずれも一朝一夕に生まれたものではなく、長い年月をかけて人々の経験のなかで受け継がれてきました。その背景を知ると、一粒のお薬にも歴史の厚みが感じられます。

サフラン・チョウジ・龍脳 ── 「香り」をめぐる生薬たち

和漢の生薬のなかには、独特の香りを持つものがあります。回寿仙に配合されているサフラン・チョウジ・龍脳(リュウノウ)も、その仲間です。

サフランは、アヤメ科サフランの花の赤い「めしべ」を集めて乾燥させた生薬です。料理の世界では非常に高価なスパイスとしても知られ、わずかな量で鮮やかな黄金色と豊かな香りをもたらします。集めるのに手間がかかるため、古くから貴重なものとして扱われてきました。

チョウジ(丁子)は、フトモモ科チョウジノキのつぼみを乾燥させた生薬で、スパイスの「クローブ」として料理にも使われます。その甘く強い香りは、お菓子やカレーなどでもおなじみでしょう。和漢では香りを生かした生薬のひとつとして用いられてきました。

龍脳(リュウノウ)は、樹木から得られる結晶状の成分で、清涼感のあるすがすがしい香りが特徴です。古くは「ボルネオール」とも呼ばれ、香料としても用いられてきました。

これらの生薬は、いずれも独特の香りで古くから知られ、香料やスパイスとしても親しまれてきた歴史を持っています。回寿仙には、サフラン・チョウジ・龍脳がいずれも配合されています。

体調が気になるときは、まず専門家へ

ここまで生薬の伝統的な物語をご紹介してきましたが、ひとつ大切なことをお伝えしておきます。

生薬の歴史や成り立ちを知ることはとても興味深いものですが、実際の体調の不安は、別に考える必要があります。たとえば動悸や息切れが強く出る、長く続く、あるいは気を失いそうになるといった場合は、自己判断にとどめず、まず医療機関を受診してください。これらは、ときに心臓などの病気のサインであることもあるためです。

お薬は、そうした受診による確認をしたうえでの選択肢のひとつです。気になる症状があるときは、どうか「様子を見よう」とためらわず、早めに専門家へご相談ください。

まとめ

  • ニンジン(人参)はウコギ科オタネニンジンに由来し、古くからよく知られてきた生薬で、回寿仙にも配合されています。
  • サンヤク・クコシは食材としても身近で、カシュウ・イカリソウは伝統のなかで受け継がれてきた生薬です。
  • サフラン・チョウジ・龍脳は、それぞれ個性的な香りで知られる生薬として古くから親しまれてきました。

回寿仙は、こうした和漢の生薬を組み合わせた第2類医薬品(強心生薬製剤)です。効能・効果は「どうき・息切れ・気付け」とされています。

回寿仙の携帯しやすい小粒タイプと瓶(第2類医薬品) ▲ 携帯しやすい小粒タイプ。回寿仙(第2類医薬品/効能・効果:どうき・息切れ・気付け)。用法・用量を守ってご使用ください(銀座漢方天風堂 商品ページより)

気になる動悸・息切れが続くときは、まず医療機関にご相談ください。 そのうえで市販薬を検討される際は、銀座漢方天風堂の薬剤師が選び方のご相談に応じます。回寿仙(第2類医薬品/効能・効果:どうき・息切れ・気付け)について詳しくは商品ページをご覧ください。

※用法・用量を守り、使用上の注意・添付文書をよくお読みください。15歳未満は服用しないでください。医師の治療を受けている方・妊娠中の方は服用前に医師・薬剤師にご相談ください。

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