お腹の調子が気になる方へ
東洋医学的腸活アプローチで健やかな毎日を
「毎朝お腹の調子が悪くて不安...」「便秘が続いてスッキリしない」「お腹の張りが気になる」多くの方が抱えるお腹の悩み。東洋医学では「脾胃は後天の本」と言われ、消化器系の健康が全身の健康の基盤と考えられています。
この記事の著者
柳澤 謙行(やなぎさわ けんこう)
銀座漢方天風堂薬局 薬剤師
取得資格
- • 薬剤師免許
- • 針師・灸師免許
- • 按摩・マッサージ・指圧師免許
- • 臨床検査技師免許
- • ケアマネージャー資格
主な経歴
- • 薬日本堂株式会社勤務二十年
- • 株式会社ケアポートジャパン設立
- • 有限会社アップバ設立
- • 株式会社銀座漢方に変更
専門家からのメッセージ
お腹の調子は全身の健康状態を映す鏡のような存在です。単に症状を抑えるのではなく、なぜその症状が起きているのかを体質の面から理解することで、根本的な改善への道筋が見えてきます。一人ひとり異なる体質に合わせたアプローチで、健やかなお腹を取り戻していきましょう。
単にお腹の症状を何とかするだけでなく、なぜ調子が悪いのか?その根本原因を東洋医学的に理解し、体質に合わせた腸活アプローチで「健やかなお腹」を目指しませんか?
この記事では、お腹の不調に影響する体質の種類と、日常生活で実践できる効果的な腸活方法をご紹介します。
現代人のお腹の悩みの実態
増加する腸の不調
成人の約3人に1人が便秘に悩んでいる
過敏性腸症候群の患者数は増加傾向
ストレス性胃腸炎の相談件数が年々増加
20-40代女性の約45%が慢性便秘を経験
現代社会特有の要因
長時間のデスクワーク
不規則な食事時間
慢性的なストレス
運動不足
加工食品の摂取増加
よくあるお腹の悩み
便秘による不快症状
- • 3日以上お通じがない
- • お腹が張って苦しい
- • 残便感が続く
- • 硬くて出にくい便
- • 便秘薬に依存してしまう
下痢・軟便の症状
- • 急にお腹が痛くなる
- • 水っぽい便が続く
- • 外出先でのトイレが心配
- • 食後すぐにお腹が痛む
- • 緊張するとお腹を壊す
お腹の張り・ガス
- • お腹がパンパンに張る
- • ガスが溜まって苦しい
- • おならが出やすい
- • 食後の膨満感
- • 衣服がきつく感じる
その他の関連症状
- • 胃もたれ、胸やけ
- • 食欲の変動
- • 肌荒れ、ニキビ
- • 疲れやすさ、だるさ
- • イライラ、不安感
東洋医学から見るお腹の不調の原因
「脾胃」の働きと腸の関係
東洋医学では、消化吸収を司る「脾胃(ひい)」という概念が重要です。脾胃は食べ物を消化し、栄養を全身に送り届ける「後天の本」と呼ばれる重要な機能です。
🔄 脾胃の主な働き
- • 食物の消化・吸収
- • 水分代謝の調節
- • 栄養素の全身への運搬
- • 血液の生成支援
- • 免疫機能の調整
⚖️ 脾胃の働きが乱れる原因
- • 不規則な食生活
- • 暴飲暴食
- • 冷たい物の摂りすぎ
- • 慢性的なストレス
- • 過労、睡眠不足
体質別お腹の不調パターン
東洋医学では、同じお腹の不調でも、その背景にある体質によってアプローチが異なると考えます。
気虚タイプ(エネルギー不足型)
🔍 主な特徴
- • 慢性的な便秘(出ても少量)
- • 疲れやすく、元気が出ない
- • 食後に眠くなる
- • 声が小さい、息切れしやすい
- • 朝起きるのがつらい
- • 風邪をひきやすい
🍽️ 食事の傾向
- • 食事量が少ない
- • 食欲にムラがある
- • 冷たい物を好むが体に合わない
- • 甘い物で一時的に元気になる
💡 改善のポイント
- • 規則正しい食事時間を守る
- • 温かく消化の良い食事
- • 適度な運動でエネルギー循環を改善
- • 十分な休息と睡眠
- • 無理をしない生活ペース
🥘 おすすめ食材
気を補う食材:
お米、山芋、かぼちゃ、鶏肉、栗
消化を助ける:
大根、キャベツ、りんご
温める:
生姜、ねぎ、シナモン
血虚タイプ(栄養不足型)
🔍 主な特徴
- • 便が硬くコロコロしている
- • 顔色が青白い
- • 髪がパサつく、爪が割れやすい
- • めまい、立ちくらみ
- • 夕方以降に疲れが出る
- • 月経量が少ない(女性)
🍽️ 食事の傾向
- • ダイエットで食事制限をしがち
- • 肉類を避ける傾向
- • 鉄分不足を感じる
- • 甘い物への渇望
💡 改善のポイント
- • 栄養バランスの整った食事
- • 良質なタンパク質の摂取
- • 鉄分・ビタミンB群の補給
- • 良質な睡眠で血を作る
- • 過度なダイエットは避ける
🥘 おすすめ食材
血を補う食材:
ほうれん草、レバー、ナツメ、人参
潤いを与える:
黒ごま、黒きくらげ、蜂蜜
鉄分豊富:
小松菜、ひじき、あさり
気滞タイプ(ストレス型)
🔍 主な特徴
- • ストレスでお腹の調子が悪化
- • 便秘と下痢を繰り返す
- • お腹の張り、ガスが溜まりやすい
- • イライラしやすい
- • 胸や脇の張り感
- • 月経前に症状が悪化(女性)
🍽️ 食事の傾向
- • ストレス食いをしがち
- • 不規則な食事時間
- • アルコールやカフェインに依存
- • 早食い、よく噛まない
💡 改善のポイント
- • ストレス管理を最優先
- • リラックスできる環境作り
- • 規則的な運動でストレス発散
- • 深呼吸や瞑想の実践
- • 趣味や好きなことの時間を確保
🥘 おすすめ食材
気の巡りを良くする:
柑橘類、しそ、三つ葉
リラックス効果:
ジャスミン茶、カモミール
香味野菜:
セロリ、パクチー、バジル
湿熱タイプ(体内に熱と湿気がこもる型)
🔍 主な特徴
- • 便が粘っこい、黄色っぽい
- • お腹の張り、重だるさ
- • 口が粘る、口臭
- • のぼせやすい、暑がり
- • 皮膚トラブル(ニキビ、湿疹)
- • むくみやすい
🍽️ 食事の傾向
- • 脂っこい物、甘い物を好む
- • アルコールをよく飲む
- • 辛い物を好む
- • 食べ過ぎる傾向
💡 改善のポイント
- • 脂っこい物、甘い物を控える
- • あっさりした味付けを心がける
- • 十分な水分摂取(常温以上)
- • 規則的な運動で発汗を促す
- • アルコールを控える
🥘 おすすめ食材
清熱作用:
きゅうり、冬瓜、緑豆、薏苡仁
利水作用:
小豆、とうもろこし、はと麦
あっさり系:
白身魚、豆腐、野菜中心
陽虚タイプ(冷え型)
🔍 主な特徴
- • 慢性的な便秘(特に冬に悪化)
- • 手足の冷え、下半身の冷え
- • 疲れやすい、だるさ
- • 朝起きるのがつらい
- • 頻尿、夜間尿
- • 腰がだるい、重い
🍽️ 食事の傾向
- • 冷たい物を摂ると調子が悪い
- • 温かい物で調子が良くなる
- • 食事量が少ない
- • 消化が遅い
💡 改善のポイント
- • 体を温める食事を心がける
- • 冷たい物を避ける
- • 下半身を重点的に温める
- • 適度な運動で陽気を高める
- • 早寝を心がける
🥘 おすすめ食材
温める食材:
生姜、ニンニク、ねぎ、羊肉
腎を補う:
黒豆、くるみ、エビ、ナマコ
温性の香辛料:
シナモン、クローブ、胡椒
1日の腸活スケジュール
⏰ 理想的な1日の過ごし方
朝(6:00-8:00)
- • 起床後すぐに白湯を一杯
- • 軽いストレッチで体を目覚めさせる
- • 体質に合った温かい朝食
- • トイレタイムをゆっくり確保
- • 深呼吸で一日の始まりを整える
昼(12:00-13:00)
- • 栄養バランスの取れた昼食
- • よく噛んでゆっくり食べる
- • 食後の軽い散歩(10-15分)
- • 温かい飲み物で消化を助ける
- • 短時間のリラックスタイム
夕方(17:00-19:00)
- • 軽めで消化の良い夕食
- • 体質に合った食材を意識
- • 食後すぐには横にならない
- • 温かい飲み物でリラックス
- • 一日の疲れを振り返る
夜(20:00-22:00)
- • ぬるめの湯船でゆっくり入浴
- • お腹のセルフマッサージ
- • 腹巻きやレッグウォーマーで保温
- • リラックスできる読書や音楽
- • 早めの就寝準備
お腹のセルフケア方法
🤲 お腹のマッサージ
基本のお腹マッサージ
- 仰向けに寝て膝を立てる
- 手のひらでおへその周りを時計回りに
- 優しく圧をかけながら円を描く
- 5-10分程度続ける
- 入浴後や就寝前がおすすめ
ツボ押しケア
- • 天枢:おへその左右指3本分
- • 気海:おへその下指2本分
- • 関元:おへその下指4本分
- • 足三里:膝下の外側、指4本分下
🫖 お腹に優しい飲み物
気虚タイプ
生姜湯、紅茶、甘草茶、大棗茶、温かい白湯
血虚タイプ
ナツメ茶、クコ茶、鉄分補給茶、ローズヒップティー
気滞タイプ
ジャスミン茶、薄荷茶、カモミールティー、柑橘系ハーブティー
湿熱タイプ
緑茶、薏苡仁茶、はと麦茶、どくだみ茶、ルイボスティー
陽虚タイプ
生姜湯、シナモンティー、ほうじ茶、紅茶、温性のハーブティー
より詳しく知りたい方へ - 専門家への相談
個別体質診断の重要性
お腹の不調の原因は人それぞれ異なります。同じ便秘でも、気虚が原因の方もいれば、血虚や気滞が原因の方もいます。東洋医学では、詳しい問診や舌診、脈診などを通じて、その方の体質を見極めることを大切にしています。
銀座天風堂での腸活相談
銀座天風堂薬局では、豊富な経験を持つ薬剤師が、東洋医学の観点から一人ひとりの体質を詳しく分析いたします。
相談の流れ
- 詳しい問診(生活習慣、食事、症状の経過など)
- 東洋医学的な体質診断(舌診・脈診)
- 体質に合わせた腸活プランの提案
- 必要に応じた漢方のご提案
- 継続的なフォローアップ
こんな方におすすめ
- • 慢性的なお腹の不調でお悩みの方
- • 体質に合った改善方法を知りたい方
- • 薬に頼らない自然な方法を探している方
- • 根本的な体質改善を目指したい方
- • 予防的な健康管理を行いたい方
⚠️ 注意が必要な場合
以下の症状がある場合は、腸活を始める前に専門家にご相談ください:
激しい腹痛、血便、急激な体重減少、発熱を伴う下痢、原因不明の吐き気。適切な方法で安全に腸活を行うことが大切です。
お腹の調子でお悩みの方へ
あなたの体質に合った腸活方法を一緒に見つけませんか?専門の漢方薬剤師が、東洋医学的な視点からアドバイスいたします。
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まとめ:体質を知って健やかなお腹を目指そう
お腹の調子を整えることは、全身の健康の基盤を作ることです。東洋医学では、一人ひとりの体質に合わせたアプローチを大切にしています。
大切なのは、自分の体質を正しく理解し、それに合った方法を継続すること。無理のない範囲で、毎日の食事、運動、生活習慣を少しずつ見直していくことから始めてみませんか。
一人で悩まず、専門家と一緒に「健やかなお腹づくり」に取り組んでみませんか?あなたの腸活を東洋医学の面からしっかりとサポートいたします。
腸活の専門サポートをいたします
銀座天風堂薬局では、豊富な経験を活かし、お一人おひとりの体質に合わせた腸活プランをご提案いたします。
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